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Nasli Playing the Guitar

Théodore Ralli
Date1877
Departmentcanvas
SourceWikipedia
画像出典Wikimedia Commons ・ パブリックドメイン

この作品について

描かれているもの

タイトルは「ギター」ですが、実際に描かれているのは東洋の弦楽器「タンブール」であり、当時の西洋社会における東洋への無理解が反映されています。[1] 少女の足元には本物のライオンの毛皮の絨毯が敷かれており、ハーレムという閉ざされた空間の贅沢さと野性味を同時に演出しています。[1] 画面には水タバコのパイプや格子細工「マシュラビーヤ」が緻密に描かれ、ラリの「本物の東洋」を再現しようとする異常なこだわりが見て取れます。[1] 描かれた少女ナスリは、ハーレムに囚われた奴隷の少女とされており、19世紀の西洋人が抱いたエキゾチックで背徳的な幻想を象徴しています。[1]

背景と物語

1878年のパリ万国博覧会に出品され、トロカデロ宮殿で世界中の観客に「未知の東洋」のイメージを強烈に印象付けました。[1] フランスの個人コレクションに100年以上も秘蔵されていたこの作品は、2006年に突如ロンドンの競売に現れ、約5万ポンドで落札されました。[1] 豪商「ラリ・ブラザーズ」の一員としてロンドンで働いていたラリは、家業を捨ててパリで画家になる道を選んだという異色の経歴を持ちます。[1] ラリがカイロに執着したきっかけは、現地を訪れる前、パリの展覧会で「不吉な知らせを運ぶ者」という他人の絵を見て衝撃を受けたことでした。[1] オスマン帝国のコンスタンティノープル出身のラリは、多くのフランス人画家とは違い、自らのルーツである東洋を「内側」から描こうとしました。[1]