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17世紀のオランダ。版画の巨匠レンブラントは、エッチングという技法でヨーロッパ全土にその名を轟かせていました。1この作品は、死んだラザロをキリストが蘇らせるという聖書の奇跡を題材にしています。2その奇跡は、キリスト自身の死と復活を予兆するものとして、深い象徴的意味を帯びています。3 まず目を引くのは、キリストが私たちに背中を向けて立っているという大胆な選択です。4聴衆ではなく、ラザロへと向かう意志そのものを体現した構図と言えるでしょう。 その掲げられた右手の先には、まばゆい光が差し込んでいます。5光は神の力の顕現であり、暗い洞窟の闇を切り裂くことで、奇跡の瞬間に圧倒的な劇性を与えています。 そしてその光を受けるように、ラザロが墓の中からゆっくりと姿を現し始めます。6まさに生と死の境界が破られる、その一瞬をレンブラントは切り取りました。 聖書を師から学び歴史画に情熱を注いだレンブラントは7、この小さな版画の中に、人間の魂を揺さぶる光と闇の劇場を凝縮させたのです。
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