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The Shepherds
Date1717
Departmentcanvas
SourceWikipedia
画像出典Wikimedia Commons ・ パブリックドメイン

この作品について

描かれているもの

中央で踊る男女が披露しているのは、農村の踊りではなく宮廷舞踏の「メヌエット」です。サテンのドレスや羽根飾りの帽子など、田舎の風景にはおよそ不釣り合いな豪華な装いが、この場面の人工性を強調しています。[1] 画面内にはブランコで遊ぶカップルも描かれています。これは後のロココ美術で頻繁に用いられる享楽的なモチーフであり、自然の中での自由な恋愛や戯れへの憧れを象徴的に表現しています。[1] プッサンの名作『アルカディアの羊飼いたち』を意識していますが、あちらが神話的な理想郷を描いたのに対し、ワトーは現代の貴族が演じる「偽りの牧歌」を描くという、逆説的なアプローチをとりました。[1]

技法と様式

この作品は、ワトーが別の作品『牧歌的な楽しみ』でも用いた構図の、最も完成度の高いバージョンとされています。同じテーマを繰り返し追求する中で到達した、洗練の極致といえる一枚です。[1]

背景と物語

現在はベルリンのシャルロッテンブルク宮殿に所蔵されています。かつてのプロイセン王室が愛したワトーの傑作の一つとして、今も宮殿の華麗な空間を彩っています。[1] 当時のフランス貴族の間では、ヴェルサイユ宮殿の庭園などで理想化された田舎暮らしを演じることが流行していました。この絵は、そんな当時の特権階級による洗練された「現実逃避」を象徴しています。[1] 巨匠ルーベンスの影響が随所に見られます。楽器を奏でる男や足元の犬、抱き合う男女などの細部は、ワトーが敬愛したルーベンスの作品から直接的なインスピレーションを得て引用されたものです。[1] 哲学者フォントネルが提唱した「半分の真実」という概念を体現しています。労働の苦しみという現実を排除し、心地よい静けさだけを抽出することで、鑑賞者の想像力を満足させる仕組みになっています。[1]