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美術館展覧会
The Entombment of Christ

The Entombment of Christ

Caravaggio
Date1600
Departmentcanvas
SourceWikipedia
画像出典Wikimedia Commonsパブリックドメイン

この作品について

描かれているもの

遺体を支えるヨハネの指が、キリストの脇腹の傷口に深く入り込んでいます。死者が痛みを感じないことを強調すると同時に、鑑賞者に死の触覚的な生々しさを感じさせる衝撃的な描写です。[1] 描かれたキリストの体は、従来の痩せ細った神聖な姿ではなく、筋肉質で血管が浮き出た「労働者」のような逞しい体つきをしています。死の重みと肉体性を生々しく突きつける表現です。[1] タイトルは「埋葬」ですが、実際には遺体を墓に納める場面ではありません。キリストの体は墓ではなく、祭壇を象徴する平らな石板の上に置かれようとしており、典礼的な意味合いが強い作品です。[1] 画面上部の天に手を突き上げる女性の絶叫から、静かな死へと至る「感情の対角線」が描かれています。激しい動揺から沈黙へと視線が誘導される、演劇的な構成が特徴です。[1] 聖母マリアは通常、永遠の若さを持つ姿で描かれますが、本作では修道女のような服を着た「老いた女性」として描かれています。理想化を拒むカラヴァッジョらしい、徹底した写実主義の表れです。[1]

背景と物語

1797年、ナポレオン率いるフランス軍によって略奪され、パリのナポレオン美術館へ運ばれました。1816年にローマに返還された後は、バチカン美術館の至宝として展示されています。[1] 祭壇画として設置された際、司祭がパンを高く掲げると、絵の中のキリストの遺体と重なるよう設計されていました。視覚的に「これは私の体である」という教義を体現する仕掛けになっています。[1] キリストの足を支えるニコデモの顔は、巨匠ミケランジェロの肖像になっています。カラヴァッジョは、自身の先達への敬意を、聖書の中の重要な登場人物の姿を借りて表現しました。[1] この作品は、ミケランジェロの「ピエタ」やラファエロの「キリストの埋葬」への挑戦状でもあります。盛期ルネサンスの理想主義を、自身の徹底した自然主義で塗り替えようとした野心作です。[1] 嘆き悲しむ女性たちのモデルは、当時カラヴァッジョが頻繁に描いた高級娼婦フィリデ・メランドローニだと考えられています。聖なる場面に世俗の、しかも物議を醸す女性を起用したのです。[1]

Images courtesy of partner museums. All artworks are in the public domain.