Menu
良心の目覚め

良心の目覚め

William Holman Hunt
Date1853
Departmentoil paint
SourceWikipedia
画像出典Wikimedia Commons ・ パブリックドメイン

この作品の動画

この二人は、夫婦だろうか。

この作品について

描かれているもの

描かれているのは、紳士と、彼が家に囲った愛人である。女性が結婚指輪をはめていないことがそれを示す。[1] 二人で歌っていた歌が女性に無垢だった子ども時代を思い出させ、女性は男の膝から立ち上がる。題名の「良心の目覚め」はこの瞬間を指す。[2] 額縁には旧約聖書の箴言から「寒い日に衣を奪う者は、沈む心に歌を歌う者と同じ」という一節が記されている。ハントはこの一節から主題を得たと回想している。[4] テーブルの下では猫が翼の折れた小鳥をもてあそんでいる。囲われた女性の境遇を表す、とテートは解説している。[1] 女性の背後の鏡には、窓の外の日の当たる庭が映っている。女性はその光の方へ目を向けている。[2] 額縁はハント自身の意匠である。鈴は警告、マリーゴールドは悲しみ、頂部の星は霊的な啓示を表す、とテートは解説している。[1] 床に絡まった毛糸は女性がとらわれた網を、前景に差す光はなお残る救いの可能性を表す、とテートは解説している。[1]

技法と様式

油彩・カンヴァス、76.2×55.9cm。1976年にコリン・アンダーソン夫妻からテートに寄贈された。[2]

背景と物語

ハントは本作を、同時期に描いた《世の光》の精神的な主題に対する、現実の生活での対として構想した。天の愛の呼びかけが魂に低い生を捨てさせる瞬間を描くことを狙った。[3] ハントは回想録で、『デイヴィッド・コパフィールド』で世間から見放されたエミリーをペゴティ老人が探す場面に深く心を動かされたことが、着想のもとだったと述べている。[3] 女性のモデルは、ハントの恋人だったアニー・ミラーである。[2] 画家オーガスタス・エッグの仲介で、マンチェスターの実業家トマス・フェアベアンが制作を依頼した。[2] ハントが最初に付けた題は「The still small voice(静かな細い声)」で、現在の題はハントの支援者トマス・クームの提案による、とテートは解説している。[2] 発表当時は主題が理解されず、批評家ジョン・ラスキンが1854年5月25日の『タイムズ』紙に投書して意味を説明した。ラスキンは室内のものの「致命的な新しさ」や新しい型押しの本に触れ、家庭の古い思いを帯びたものや、いつか家庭の一部になるものがそこにあるだろうか、と問いかけた。[5] 1856年から57年にかけて、ハントはこの絵に再び手を加えた。元の表情が苦しげすぎたため、所有者フェアベアンの希望で女性の顔を描き直したとみられる、とテートは解説している。[2]

制作

ハントはロンドンのセント・ジョンズ・ウッドにある、愛人との密会に使われていた家の一室を借りて舞台にした、とテートは解説している。[1] 1853年2月までに描き始められ、1854年1月に完成した。同年5月にロイヤル・アカデミーで展示された。[2]