?
Cupid Disarmed
Jean-Antoine Watteauこの作品について
描かれているもの
雅宴画(フェート・ギャラント)で知られるヴァトーにとって、神話を主題にした本作は極めて珍しく、彼の画業における貴重な例外の一つと言えます。[1] ルーヴル美術館が所蔵するヴァトーの傑作『秋』と、その形式や登場人物の構成が酷似していることが専門家の間で指摘されています。[1]
技法と様式
1727年にブノワ・オードランによって版画化されており、作者の死後もその優美な構図がヨーロッパ中に広く知れ渡るきっかけとなりました。[1]
背景と物語
1868年にオーマール公が購入し、現在はシャンティイ城内の「トリビューンの間」という、名作のみが集められた特別な場所に展示されています。[1] ヴァトーの親友であり保護者でもあったジャン・ド・ジュリアンヌが、1766年に亡くなるまで手元に置き続けた、わずか8点の秘蔵絵画のうちの一つです。[1] 巨匠パオロ・ヴェロネーゼの素描から着想を得たとされており、イタリア・ルネサンスの巨匠の技法をヴァトーがどう解釈したかを示す重要な証拠です。[1] フランス革命の「恐怖政治」の後、混乱を逃れるようにイギリス人コレクターの手に渡り、1848年の革命直前に劇的にフランスへと帰還を果たしました。[1] 1751年にフランソワ・ブーシェが同じ主題で描くなど、後のロココ時代の巨匠たちに多大なインスピレーションを与えた先駆的な作品です。[1] ヴァトーの真作とされていますが、実は決定的な証拠はなく、長年研究者の間で議論の的となってきました。この不確実性が、作品にどこか神秘的な魅力を与えています。[1] この作品は、ヴァトーが王立絵画彫刻アカデミーへの入会を認められた際の「受付作品」として特別に制作されたのではないかという説があります。[1]