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美術館展覧会
Conversion on the Way to Damascus

Conversion on the Way to Damascus

Caravaggio
Date1600
Departmentoil paint
SourceWikipedia
画像出典Wikimedia Commonsパブリックドメイン

この作品について

描かれているもの

聖書の記述には「馬」は一切登場しません。しかし、カラヴァッジョはこの場面に巨大な馬を導入し、聖パウロよりも馬の臀部が画面の大部分を占めるという、当時の常識を覆す大胆な構図を採用しました。[1] パウロの体は、頭が鑑賞者の方へ突き出すような極端な短縮法で描かれています。これにより、聖人が自分たちの足元に倒れ込んできたかのような、圧倒的な没入感と臨場感を生み出しています。[1] 舞台は街道ではなく「馬小屋」のように見えます。馬は鞍を外され、背景は深い闇に包まれています。神聖な奇跡をあえて卑近な空間として描くことで、内面的な精神変容を強調しています。[1] 奇跡の光がパウロを照らす一方で、馬を引く老いた従者はその光に全く気づいていない様子です。神の啓示が、周囲の人々には見えない「個人的で孤独な体験」であることを残酷なまでに表現しています。[1] パウロの頭から脱げ落ちた兜と、傍らに転がる剣。これらは彼がかつてキリスト教徒を迫害する兵士であった過去を象徴しており、武力による支配が神の光の前に無力化したことを示しています。[1]

技法と様式

X線調査により、現在の絵の下に「別の完成間近の構図」が隠されていることが判明しました。そこには目を見開き、手を挙げて地面に倒れるパウロが描かれており、画家の試行錯誤の跡が刻まれています。[1]

背景と物語

実はこの作品は「二度目」の挑戦です。最初のバージョンは注文主に拒絶され、別の枢機卿が買い取りました。カラヴァッジョは全く異なるスタイルで描き直し、現在の傑作を完成させたのです。[1] 注文主のティベリオ・チェラーシは、作品の完成を見ることなく亡くなりました。彼が亡くなった後、完成した傑作が実際に礼拝堂に設置されるまでには、さらに4年もの歳月を要しました。[1] この礼拝堂では、ライバルとされるアンニバーレ・カラッチの祭壇画と隣り合っています。静謐なカラッチに対し、カラヴァッジョは激しい明暗で対抗し、バロックの二大巨頭が火花を散らす空間となりました。[1] 契約時の報酬は400スクードでしたが、最終的に支払われたのは300スクードに減額されました。理由は不明ですが、天才画家の制作態度や、注文主の死が影響した可能性が指摘されています。[1]

Images courtesy of partner museums. All artworks are in the public domain.