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18世紀のヴェネツィアを代表する画家ティエポロは、光と色彩の詩人とも呼ばれます。この作品が描くのは、叙事詩「エルサレム解放」の名場面——魔女アルミーダと騎士リナルドの、甘く危うい愛の物語です。 アルミーダはもともとリナルドを亡き者にしようとしていましたが、その眠る姿に心を奪われ、かわりに彼を魔法の庭園へと連れ去りました。1 リナルドの表情には、魔法に捕らわれた者の恍惚と無防備さが滲んでいます。英雄でありながら、ここでは完全に女性の力に委ねられた存在として描かれています。 彼が手にする鏡は、自己認識と誘惑の象徴です。騎士の使命を忘れ、愛の幻影に溺れている状態を暗示しています。 壁越しに覗く兵士ウバルドの存在が、この場面に物語の緊張を与えます。彼はリナルドを現実へ連れ戻しに来た者——つまりこの甘美な時間の終わりを告げる存在です。1 鮮やかなオレンジ色のドレープは、ティエポロ特有の色彩の輝きを体現しています。官能と詩情が一体となった、ロココ絵画の真髄がここにあります。
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