Artist
The Battle of Alexander at Issus
1529
1480年頃、レーゲンスブルクまたはアルトドルフに生まれる。父ウルリヒは画家兼細密画家であり、父から芸術への関心を受け継いだ。初期は型破りな主題の小規模な作品で注目を集めた。1
1511年頃にドナウ川を下りアルプスへ旅をした際、その景色に深く感動したことが、彼を近代的な意味での最初の風景画家へと変貌させた。この経験がドナウ派という新しいジャンルの形成に繋がった。1
1513年からは神聖ローマ皇帝マクシミリアン1世に仕え、インスブルックの宮廷から多くの注文を受けた。皇帝の木版画連作『凱旋門』や『凱旋行列』などの制作にも携わっている。1
宗教画の傑作『聖セバスティアヌス祭壇画』では、輝く光と燃えるような色彩を用い、表現主義に近い強烈な描写を行った。洞窟の開口部越しに風景を望む構図など、空間構成にも独自の工夫が見られる。1
西洋美術史上、風景を独立した主題として扱った最初の画家の一人とされる。1518年頃の『小さな風景』は、油彩による世界初の純粋な風景画であると言われており、人間を排した自然そのものを描いた。1
代表作『アレクサンドロス大王の戦い』は、バイエルン公ヴィルヘルム4世の依頼で描かれた。数千人の兵士と広大な地球のパノラマを、宇宙的な視点から描いた黙示録的な傑作として知られる。1
画家としてだけでなく、レーゲンスブルクの市議会議員や市建築家としても活躍した。市の要塞建設の責任者を務めたほか、1529年には市長への就任要請を断って大作の制作に専念したという逸話がある。1