第3章 ・ 見どころ
光の幻視 — 祭壇を飾る宗教画(見どころ)
見どころ
- 祭壇の上に、光に満ちた幻としてあらわれる聖母子
- 人物たちをつつむ、天国の象徴である黄金の雲
- 幼子イエスが聖ドミニクスにロザリオを授ける場面
- 祭壇布に刺繍された、祈りにまつわる小さな場面
書き起こし
この作品では、聖母子が祭壇の上に光に満ちた幻視として奇跡的に現れたかのように表現されています。ティエポロは18世紀イタリアを代表する画家で、バロックの劇的な光と色彩を華やかに継承した人物です。 この絵の主役は、ロザリオという祈りの実践です。聖ドミニクスは、ロザリオを霊的修行として広めた説教者修道会の創設者です。その聖ドミニクスに、幼子イエス自らがロザリオを授けている場面が描かれています。これは単なる物語の描写ではなく、ロザリオの祈りに天的な権威を与えるための図像的な宣言です。 祭壇布にはマリアとイエスの生涯の主要な場面、「ロザリオの神秘」が刺繍されており、当時の信者はこれを見つめながら祈りと瞑想を行いました。絵そのものが、祈りの場として機能していたのです。 ティエポロは、教義の重さを軽やかな光と黄金の雲に包み込むことで、見る者を天上へと誘う空間を生み出しました。
出典(4)
- 1.伝統的な聖母子の主題を、祭壇の上に光に満ちた幻視として奇跡的に現れたかのように表現している。Art Institute of Chicago
- 2.画面の中の人物たちは、天国の象徴である黄金の雲に包まれた状態で描き出されている。Art Institute of Chicago
- 3.幼子イエスが聖ドミニクスに対してロザリオを授けている様子が、作品の中で描写されている。Art Institute of Chicago
- 4.祭壇布の装飾には、マリアとイエスの生涯の主要な場面である「ロザリオの神秘」が刺繍されている。Art Institute of Chicago