?
Venus Verticordia
Dante Gabriel Rossettiこの作品について
描かれているもの
ロセッティが街で偶然出会った「非常にハンサムな料理人」の女性が最初のモデルでした。名もなき料理人の肉体が、美の女神ヴィーナスの基礎となったという驚きのエピソードが残されています。[1] ヴィーナスが持つ黄金のリンゴは、トロイア戦争の引き金となった「不和のリンゴ」であり、同時にエデンの園の「禁断の果実」も暗示しています。美しさと破滅的な誘惑が表裏一体となっています。[1] 官能的な裸婦像であるにもかかわらず、頭部には聖人の象徴である「光輪(ヘイロー)」が描かれています。聖なる純潔と、世俗的なエロティシズムが同居する、極めて逆説的な表現となっています。[1] 画面には合計10羽の黄色い蝶が描かれています。光輪の周りに8羽、手元に2羽舞う蝶は、伝統的に「魂」の象徴とされ、肉体的な愛だけでなく魂までもが欲望に翻弄される様子を表現しています。[1] ヴィーナスが持つ矢は、息子キューピッドの矢です。その先が彼女自身の心臓に向けられているのは、見る者に対して、抗いがたい強烈な欲望が呼び起こされることを暗示する挑発的な構図です。[1]