描かれているもの
主役のユディトは、敵将ホロフェルネスの生首を民衆に掲げて見せています。背後には首を入れる袋を持つ侍女と、首のない遺体が描かれています。[1] ドームの四隅には、ユディト以外にも「敵の頭に杭を打ち込むヤエル」など、旧約聖書の勇猛な女性たちが脇を固めるように配置されています。[1] 元々は四角形だったドームの構造を、ジョルダーノは自らの構想に合わせて円筒形へと作り変え、物語が途切れなく続くパノラマ空間を創出しました。[1]
技法と様式
わずか1年という驚異的な速さで完成。ライバルの画家ソリメーナは、まるで「一息で、一筆で描かれたかのようだ」とその筆致を絶賛しました。[1] 天井中央には神を囲む天使の群れが描かれ、地上の凄惨な戦いとは対照的な、天上の光に満ちた「おとぎ話」のような美しさを放っています。[1] 激しい明暗対比のバロック様式から、明るく幻想的なロココ様式への転換点となった作品であり、18世紀ヨーロッパ美術の先駆けとなりました。[1]
背景と物語
本作はジョルダーノが70歳の時に着手した、彼の生涯を締めくくる最後の大作です。完成のわずか1年後に彼はこの世を去りました。[1] 地元の画家たちがこぞって模写の対象とした本作は、ジョルダーノの全作品の中で「最高傑作」であり、彼の芸術の「精髄」であると称えられています。[1] 修道士たちは「現代にこの教会に相応しい筆を持つ者はいない」と嘆き、ジョルダーノがスペインから帰国するまで数年間も着工を待ち続けました。[1] この壮大な天井画の報酬は2,000デュカート。当時の巨匠にふさわしい破格の金額で、修道院との契約が結ばれました。[1]