

当時、オーストラリアはまだヨーロッパ人に知られていなかったため、描かれているのは4つの大陸のみです。もし現代に描かれていれば、この豪華な顔ぶれにさらなる人物が加わっていたことでしょう。[1] 中央に座るアフリカの女性は、画面の中で唯一、鑑賞者と視線を合わせています。ルーベンスが描いた黒人女性の裸体画は極めて珍しく、現存する作品の中でもわずか2点のうちの1つという貴重なものです。[1] ナイル川の源流が謎に包まれていた当時、河神がアフリカの女性を抱き寄せ、その体を隠すように描かれているのは、ナイルの「未知の源泉」を暗示しています。詩人ホラティウスの言葉を絵画で表現したのです。[1] 4人の女性の中で、ヨーロッパを象徴する人物だけが一段高い場所に座っています。これは、当時のヨーロッパが自らを他の大陸よりも優位にあると考えていた、当時の世界観を如実に反映しています。[1]
通常、ルーベンスは動物の描写を専門家に任せていましたが、本作のワニやトラは彼自身の手によるものです。当時、彼は異国の動物に魅了され、数多くのスケッチを重ねていたことが分かっています。[1]