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Saint Luke Drawing the Virgin

Rogier van der Weyden
Date1490
Departmentpanel
SourceWikipedia
画像出典Wikimedia Commonsパブリックドメイン

この作品について

描かれているもの

聖母が座る玉座の肘掛けには、アダムとエバの小さな彫刻が施されています。これは人類の「原罪」と、キリストによるその「贖罪」という壮大な物語を暗示しています。[1] 伝統的な「道を示す聖母」ではなく、授乳する「授乳の聖母」として描かれています。これはキリストの人間性と、母性による人類の救済を強調する意図がありました。[1] ルカの手は、まるで天使が百合を持つかのように繊細に浮いていると評されます。銀筆で聖母を写し取るその仕草には、画家としての深い敬意と恍惚感が漂っています。[1] 聖ルカの象徴である「雄牛」は、背景の書斎にひっそりと描かれています。その口からは巻物が出ており、福音書記者としての彼のアイデンティティを示しています。[1] 背景のテラスで背を向ける二人の人物は、聖母の両親アンナとヨアキムとも言われます。彼らもまた、遠くの景色を「見る」という行為に没頭しています。[1]

技法と様式

世界に4枚ある同構図の作品の中で、ボストン美術館のものが「真筆」とされます。下絵に激しい描き直しの跡があるのは、試行錯誤したこの作品だけだからです。[1] かつて鮮やかだった緑の草地は、顔料の経年変化によって現在は茶色く変色しています。中世の色彩が、時間の経過とともに別の表情を見せているのです。[1]

背景と物語

聖ルカの顔は、作者ファン・デル・ウェイデン自身の自画像とされています。聖人を自分に重ねることで、15世紀社会における画家の創造性と地位を大胆に主張しました。[1] ライバルであるファン・エイクの傑作『ロランの宰相の聖母』を意識し、構図を左右反転させて描かれました。単なる模倣ではなく、色彩を温かくし独自の解釈を加えています。[1] この作品は、ブリュッセルの画家組合のために描かれたと考えられています。自身が市の公式画家に任命されたことを祝うために制作されたという説が有力です。[1]

Images courtesy of partner museums. All artworks are in the public domain.