Menu
美術館展覧会

Foxgloves

0:000:00
Foxgloves — Nikolai Astrup

見どころ

128

ノルウェーの画家ニコライ・アストルップは、パリで学んだ後、故郷の西ノルウェーへ戻り、妻エンゲルと共に急斜面をテラス状に開墾して自給自足の農園を築きました。彼にとって庭は生活の場であると同時に、絵画のモチーフを自ら造形する芸術的探求の場でもありました。この作品が描かれた1909年は、まさにその農園が育ちつつあった時期です。

画面を彩るキツネノテブクロの花々、ノルウェー語で「Revebjeller」と呼ばれるこの植物は、北欧の野に自生する花です。アストルップは庭の景観を意図的に整え、絵画のモチーフとして取り込みました。

すっと伸びる白樺の幹は、北欧の森の象徴ともいえる存在感で画面を縦に貫いています。

草を食む鹿の姿は、人が手を入れた庭と野生の自然とが静かに共存する様子を伝えています。

岩間を流れる小川は、自ら開墾した土地の地形そのものです。アストルップは風景を描くだけでなく、描くべき風景を自らの手でつくった画家でした。

見どころ|Foxgloves(Nikolai Astrup) | artible