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美術館展覧会

諸国瀧廻り 和州吉野義経馬洗滝

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諸国瀧廻り 和州吉野義経馬洗滝 — 葛飾北斎

見どころ

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解説の書き起こしと出典

事実に基づく記述には出典を明記しています。番号は下の一覧に対応します。

葛飾北斎が「諸国瀧廻り」を描いた19世紀初頭の江戸は、外の世界と厳しく隔てられた時代でした。1そうした閉じた社会の中で、人々は旅に出られない代わりに、名所を描いた版画を手にして遠い景勝地へ想いを馳せました。「名所」とはもともと詩歌や文学と結びついた場所であり2、この滝もまた義経伝説という物語を背負っています。3 画面を支配する滝の流れをご覧ください。北斎は水性インクの木版画が持つ透明感とぼかしの技術を駆使して4、水の動きと音まで感じさせる表現を生み出しています。 岩の下部には深みのある赤が広がります。白く砕ける泡と水線との対比が、静と動を一枚の画面に同居させています。 馬を洗う男の姿は、義経の伝説という文学的な文脈をさりげなく画面に呼び込みます。3英雄の物語を直接描くのではなく、日常の所作を通じて伝説を示唆する。それが北斎の知的な仕掛けです。

出典4
  1. 1.Wikipedia: Sakoku「鎖国」という語は、1801年に天文学者の志筑忠雄がドイツ人ケンペルの著作『日本誌』を翻訳する際に考案した造語である。
  2. 2.Wikipedia: Meisho-e元来「名所」とは、特定の詩歌や文学的言及に関連付けられた日本の場所を指していた。
  3. 3.Wikipedia: Meisho-e名所は、能、歌舞伎、浄瑠璃といった演劇や、浮世絵などの視覚芸術における主題として頻繁に登場する。
  4. 4.Wikipedia: Woodblock printing in Japan日本の木版画は水性インクを使用しており、油性インクを用いる西洋の木版画とは異なり、色彩の鮮やかさや透明感、ぼかしを表現できる技術的特徴を持つ。